0019/03/02

サウンド・オブ・サイレンス

卒業式のシーズンです。卒業してますか。卒業しましたか。
その昔、学校行事などが厭だったため、卒業したらさぞすっきりした気分になるのだろうなと、高校在学中は思っていました。尾崎豊的、支配からの卒業。
ですが、いざ卒業を控えた時期になると、意外と感慨はわかず、むしろ宛のない茫洋とした置いてけぼり感を味わったりしました。卒業後のことなど、それほど考えていなかったからです。
そして結局のところ、トラブルは避けたいタイプでしたし、窓ガラスを割ったり盗んだバイクで走ったわけでもないので、「なんとなく周囲の流れに合わせる」みたいな習性はなかなか治らず、中途半端な心意気のまま進路を歩んでいきました。
社会に出てしばらくした頃、その当時の自分を歯がゆく思った時期がありました。あのときちゃんと考えて、ああしていればよかった――そういうやつです。
でも、最近は人生の無駄に関して寛容になってきました。独力ではどうにもならないこと、本当の意味のしがらみなどを理解しつつあるからかもしれません。
昔の自分のこともまた、やがては卒業していくものですね。