0022/12/24

バーイハドソン

さて、昔話ばかりで恐縮です。諏訪部です(爆)。
キッズにとってクリスマスといえば、ファミコンソフトを買ってもらえる一大イベントでした。
この時期には色々と新作ソフトが発売されるわけですが、学校で友達と別々のものを買ったりして楽しんだのは良き思い出。

ある年のクリスマス。
諏訪部少年は、ファミコンソフトの『ドラえもん』をサンタさんにお願いしたのです。

まぁ、一般的な家庭がそうであるように、うちもそれなりにファンタジーを大事にする家庭でした。
クリスマスはケーキをケーキよく喰らって、チキンをキチンと食べて、プレゼントは26日の朝に枕元に置いてあったりしたのですよ。

その年も例年通りそうなるはずだったのですが……
クリスマス前の平日の夕方、おもちゃ屋さんから電話がかかってきました。
内容は「(親の名前で)『ドラえもん』を予約してあって、店に入荷したんだが、いつ取りに来るの?」というものでした。

サンタさんを純真に信じているほどではなかったけれど、
こういう大人の事情を大っぴらに親に聞くのも憚られる思いをしたと同時に――
自分の親がちゃんとこの一大イベントを精一杯演出してくれていることに衝撃を受けたのです。

裏にはちゃんとこういう努力があるのだという、当然のことを改めて知ったのです。

電話の件は親には言いませんでした。
そして、『ドラえもん』は無事クリスマス後に私の手のもとに届いたのです。サンタさんからね。


大人になるにつれて、こんな小さなファンタジーも無くなってしまうと思いがちです。
忙しい毎日に追われたり、将来や生活のことを考えると悩みはつきません。

しかし、を見る喜びは、大人だろうが子供だろうが関係なく、誰にでもあっていいものなのだと。
当時、自分から見た大人たちも、そんな少しの夢を子供たちと一緒に見ていたのかもしれませんね。この日だけは。

メリー・クリスマス。