0019/04/30

永遠の記録。

すでに何度も書いていることですが、Return to FarlandやForgotten Sagaでは名前のない人たちにもなるべく設定を用意しました。人類の歴史のなかには、名前のない人のほうがずっと大勢いるからです。その姿勢は、次作でも貫かれるのではないかと思います。

ところで、MEET INVADEの拠点がある首都圏の片隅は、大河ドラマのおかげか最近少しスポットを浴びたりしています。
そんなわけで先日、とても晴れていたので、旧跡を訪ねてきました。武田氏に縁のある古城跡です。
まるで真夏のような気候と、むっとくる草いきれにちょっと辟易しましたが、そのぶんなぜか落ち着きました。

旧跡で佇んでいると、ずっと昔にもそこに人がいたことや、今そんなところに自分が立っていることを少し不思議に思ったりもします。
たとえば千年もまえに、こんなところに人が大勢いたり、だれかと攻防を繰り広げていたり、また隠れて恋をしたりしていたのかと思うと、歴史が文字や記号じゃない生身のものとして感じられるような瞬間があったりもするわけです。

風が過ぎ去るように刹那の淡い夢です。

0019/04/17

ウサギとカメ

だいぶ間隔が空いてしまいましたが、諏訪部です。
新年度も始まり、そろそろ新しい生活にも慣れてきた頃でしょうか。もう少しすれば、今度は五月病なんていう話も出てきたりするんですかね。ま、暗闇に入ってしまったら、焦らず慌てずが基本です。これは、実際に我々が暗いところに入ってしまってもそうですからね。心の暗闇も、同じようなもんです。

さて、たまには制作中のゲームについてのお話をします。
あまり時間が割けないということもあり、亀のスピードなんですが、毎日一歩は歩くようにしています。歩いていればゴールにたどり着けると信じていますので。
で、次回作。世界観は「Return to Farland」や「Forgotten Saga」を引き継いでいます。つまり、ファーランドが舞台のお話になります。いつの時代のファーランドかはまだ言えないのですが、とにかくそんなわけですので、皆さんよくご存じのキャラクターも登場します。
まだまだ開発状況なんて言えるほど進んでいませんが、首をキリンさんにしてお待ちいただければ幸いです。


余談ですが。
先日、株式会社英知出版社より発売されました「ゲーム業界激震!次世代フリーゲームの殿堂」にて、「Return to Farland」が紹介されました。オールフルカラーで、他にも様々なゲームが紹介されています。詳細はおって報告しますが、よろしかったらご覧になってみてください。

0019/04/02

浅き夢見し。

花より鼻で春を感じる人も多いでしょうか。
学生時代、恐ろしいくらい花粉症で鼻づまりは日本海溝ばりだったのですが、なぜか最近はのどが少しイガイガする程度で、その頃の名残はあまりありません。
花粉症は一度なると、一生治らないと聞いたのですが不思議なものです。
閑話休題。
暖かくなってくると、なんとなく気だるいような空気感に、ちょっぴりセンチになったりもします。
春が新しい季節という感覚は昔からあまりなく、厭世的な人間だったためむしろ、春は少し憂鬱だったという記憶があります。変化を嫌う人間の特徴ですね。
今は日々それなりに忙しいので昔ほど感傷的ではなくなりましたが、それでもふとした瞬間に、春が憂鬱だった頃を思いだし、懐かしいような淋しいような気持ちになることがあります。桜をみるといろいろなことを思いだす――そういえば、そういう俳句がありましたね。
近年は、桜をみていると、人生であと何回この花をみるのだろうと、未来について思いふけったりすることもあります。
桜をまえにすると、人生の岐路に立ったような気分になることがあるのです。
過去も未来も小さなことなのかもしれませんが、切ないとはそういうことを言うのかもしれないとか思ったりします。
桜を見たときの気持ちを言葉にするのはとても難しいことに気づきました。