0019/04/02

浅き夢見し。

花より鼻で春を感じる人も多いでしょうか。
学生時代、恐ろしいくらい花粉症で鼻づまりは日本海溝ばりだったのですが、なぜか最近はのどが少しイガイガする程度で、その頃の名残はあまりありません。
花粉症は一度なると、一生治らないと聞いたのですが不思議なものです。
閑話休題。
暖かくなってくると、なんとなく気だるいような空気感に、ちょっぴりセンチになったりもします。
春が新しい季節という感覚は昔からあまりなく、厭世的な人間だったためむしろ、春は少し憂鬱だったという記憶があります。変化を嫌う人間の特徴ですね。
今は日々それなりに忙しいので昔ほど感傷的ではなくなりましたが、それでもふとした瞬間に、春が憂鬱だった頃を思いだし、懐かしいような淋しいような気持ちになることがあります。桜をみるといろいろなことを思いだす――そういえば、そういう俳句がありましたね。
近年は、桜をみていると、人生であと何回この花をみるのだろうと、未来について思いふけったりすることもあります。
桜をまえにすると、人生の岐路に立ったような気分になることがあるのです。
過去も未来も小さなことなのかもしれませんが、切ないとはそういうことを言うのかもしれないとか思ったりします。
桜を見たときの気持ちを言葉にするのはとても難しいことに気づきました。