0019/06/27

カシオトーン

私が鍵盤楽器と作曲を始めたのは高校生になってからです。家にピアノが置いてあったわけではありません。そっちの道に進んだわけでもありません。でも、どういういきさつだったのかは覚えていないのですが、カシオトーンを買ったんですよ。
当然、譜面は読めません。
好きなあのコから「いっしょにやろうよ!」なんて話を持ちかけられたわけでもありません。
人生は、そうそうゲームや漫画のように展開しませんからね(笑)。

さて、このカシオトーン。
いじったことがある方はご存知かもしれませんが、あれには自動伴奏機能がついておりまして、「ロック」とか「ポップス」などのジャンルを選ぶと、それっぽいフレーズで伴奏が流れます。で、さらに設定を変えると、左指で鍵盤を一つ押さえるだけで、伴奏がそのコード(和音)に変わります。メジャー、マイナー、セブンス、マイナーセブンスの4種類だったかな。

私は「FINAL FANTASY IV」のスコア(楽譜)を買ってきたんですよ。そのスコアを見ながら、そのカシオトーンでコードを「一本指奏法」で押さえていくと、なんと伴奏がゲームで流れていたあの曲っぽい雰囲気になるじゃありませんか!

感動です。
歌謡曲のコード譜なんかも買ってきて、毎日コードを押さえまくっていました。

そんな青春のある日のこと。諏訪部少年は、コードに一定の法則があることに気づきました。このコードの後には、このコードがくる。ここでこのコードが入っていて、あのコードにつながると曲がひと段落する、などなど。
がむしゃらにやっていくうちに、こうやって曲ができていて、こうやって曲を作っていくのだな、ということを学んだのです。

でっかい感動手に入れろ! です。
まるで世界の秘密を知ったかのような気持ちになりました。

その後、私は前述した「FINAL FANTASY IV」のスコアを弾くよりも、そのコード進行を使って「作曲」することが楽しくなってきました。そのあたりが今の源流ということになります。

勉強っていうのは、こういうことですよね。